土間屋と左官屋にはどのような違いがある?将来性はある?

2023.03.22

近畿一円でコンクリート土間仕上げ工事を承っている、株式会社FKの大榮 賢太郎といいます。
突然ですが、私たち土間屋と左官屋にはどのような違いがあるかご存じでしょうか。
おそらく、ご自身で工事を計画しない限りは、両者の違いについてとくに疑問に思うこともないかもしれません。

先日、お客様と打合わせを行った際に、土間屋と左官屋の違いについてお話しする機会がありました。
あまりご存じない様子だったので、もしかすると違いが分からず戸惑っている方がほかにもいるのかもしれない。
そう思い立ち、今回は私なりに土間屋と左官屋の特徴についてまとめてみました。
ぜひご覧ください。

■どちらも「左官工事」にあたる

土間屋の行う工事も左官屋の行う工事も、実は同じ「左官工事」にあたります。
大まかには担当する場所が床か壁かという違いで分けられていますが、工事で用いられる手法には似通った部分も多く、どちらとも担当する職人も。
コトバンクの日本大百科全書によると、左官工事とは「モルタル、プラスターなどの水で練った塑性材料を下地に塗り付けて壁、床、天井などを仕上げる工事」としています。

引用元:コトバンク「左官工事」

また、土間屋が主に使用するのはコンクリートですが、左官屋は漆喰・珪藻土・モルタルなど、材料の種類が豊富です。

・土間屋とは

土間屋の仕事は、コンクリートを使用して床を平らに仕上げることです。
日本では、戦後に床をコンクリートで仕上げる工法が米軍を通して沖縄に広がり、現在はさまざまな建設現場になくてはならないものになりました。なお、沖縄ではRC造住宅が9割を占めており、国内の56.9%(平成30年)が木造という統計結果から見ると驚異的な数字です。
土間屋は駐車場、工場や倉庫の床、オフィスやお店のフロアなど、きれいに高さを合わせて施工します。
コンクリートの取り扱いは時間との勝負なので、機械を使用したり人数をそろえたりして施工するのが一般的です。

参考元:総務省統計局「平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計 結果の概要」

・左官屋とは

左官屋の仕事は、コテを使用して壁を塗って仕上げるのが主です。
日本家屋は塗り壁仕上げが一般的なので長い歴史があり、お城や土蔵、塀などでも塗り壁仕上げになっています。
西洋建築の技術が入ってきてからはさらにできることが増え、下地として仕上げる以外にもタイルを貼ったり、レンガを積んだりと、さまざまな施工を担当するようになりました。
施工箇所はビルやマンション、住宅や店舗などの内壁から外壁まで幅広いです。
技術的な問題から機械は使えず、コテを用いて手作業で行いますが、人によって仕上がりに差が出てしまうことがあります。

■土間屋は多くの工事で必要とされる

建設業界は分業化しているのが特徴で、土間屋も左官屋も例に漏れないのですが、さまざまな現場で必要とされます。
ここでは土間屋が関わる工事についてご紹介します。

・外構工事

住居の周りにある塀、門などを外構と言いますが、施工でコンクリートを使用する場面が多いです。
とくに駐車場は土間コンクリート仕上げが人気で、よく見かけるもの。
最近は外構工事の専門業者がコンクリートの打設を行えるため、一戸建て住宅なら外構専門業者でも十分間に合います。しかし施工場所が広範囲な、マンションや商業施設の駐車場を整えるなら土間屋の出番です。
施工面積が広くても、対応できるのが土間屋の強みと言えます。

・基礎工事

基礎とは住居と地面をつないで支えるコンクリートの構造物ですが、主に基礎屋や大工が行います。
しかし、広範囲に及ぶ場合は高度な技術が必要になるため、土間屋がかり出されることがあります。

■土間屋の将来性は?

土間屋は屋外での作業がほとんどのため、きついイメージは拭えませんが、将来性はあるのでしょうか。

・仕事がなくなることはない

コンクリートの原料になるセメントの需要は、全体としてマイナスにはなっていますが、民間需要は増加傾向にあります。
今後は住宅よりも、オフィスや店舗、倉庫が増加し、都市部の再開発工事が本格化するという見通しが立てられています。土間コンクリートも必要になるので、将来的に仕事がなくなることは考えられません。

最近めざましいのは、物流施設の建設です。
近年はネットショッピングの台頭に伴って物流の需要が加速しました。
比例して、物流センターや倉庫が各地に建てられており、コンクリート仕上げの床が求められるようになったのです。
このような建物内では、フォークリフトや台車の移動が必須のため、床が平滑になっていないと商品の破損やケガの原因にもなります。
そのため、土間屋の手掛ける土間コンクリートが、このような建物で重宝されるようになりました。

・技術が進歩している

コンクリートは時間がたつと固まりますが、冬場は固まりにくく、真夜中に施工が完了するというのもめずらしいことではありませんでした。
しかし、2022年には大和ハウス工業と太平洋マテリアルが新しい工法を開発し、冬場のコンクリート工事が3割短縮した7時間ほどで完了できるように。
ほかにもさまざまな機械化が進んでおり、技術の進歩によって長時間労働の改善や生産性のアップが期待されています。

参考元:ニュースイッチ「冬場の床コンクリート作業に大革命、大和ハウスが導入する新工法の中身」

■株式会社FKでは正社員・アルバイトを募集中!

株式会社FKでは、土間工事をいっしょに行う正社員・アルバイトを募集しています。
マンションの駐車場や工場・倉庫の床、立体駐車場など、さまざまな場所を手掛けてきました。
転勤はなく、尼崎市を中心とした近隣にて工事を行うことが多いです。
経験・未経験については問いませんので、ご興味があれば下記までご連絡ください。

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■まとめ

まとめると、土間屋と左官屋の違いはこのようなものです。

・土間屋は高さなどを正確に合わせた、精度の高いコンクリート床を仕上げる。
・左官屋は建物の外壁・内壁にモルタルなどを手作業で塗り、ほかにタイル張りやレンガ積みなどを行う。
・土間屋による平滑なコンクリート床は、これからも必要とされる可能性が高い。

参考にしていただければ幸いです。

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